フランス語の常識―日常表現は文化の鏡

社会生活に必要なフランス語をマスターするには、基本的な文法や動詞の活用形などを習得するも必要ですが、このような書籍で幅広くフランス文化のエスプリに触れ、表現、教養の幅を広げ、チャンネルを増やしていくことが何より大切であると思います。本書では、歴史、文化、政治、常識、日常生活、シャンソン、様々な名称などで、章分けがされていて、コラムを読むような感じで興味をそそられたところから読めます。篠沢教授、マレ教授の身近な事柄から説き起こすユーモアあふれる解説が楽しく、きさくで感じの良い文章は、無理なく素直な気持ちで読み進めます。そして、フランスでの社会生活に必要な知識が身に付き、読後の満足度はTres grand!!!です。これからフランス語を勉強する方にはお奨めですし、例えば仏検（＝実用フランス語技能検定試験）の2級、準1級程度をめざす中級レベル以上の方には生きた補助教材になると思います。